石化した水滴の跡…回りの輪郭が白い輪ジミ

危険レベル★★☆☆☆

別名:洗車ジミ・イオンデポジット・水道水の水垢 夏場は(特に)ちょっと気を抜くと出来てしまうやな感じの輪ジミです。洗車の後拭かなかったり、昼間の洗車中に乾いてしまった時に発生するものがほとんどです。同様の条件下で井戸水使用の場合、水質によっては回りの輪郭が茶色いやつが出来る事もあります。イオンデポジットとも呼びます。

原因

輪郭の白い輪ジミは洗車などで車を濡らし、そのまま乾かしてしまった場合に出来るものがほとんどです。雨水が原因になることはまず考えられませんので、雨染みとは呼べません。つまり人災とお考え下さい(自分が犯人)。出来たての段階で気付いてもう1度乾かさないように洗って少しこすれば比較的簡単に落とすことが出来ます。

問題なのはその時気付かなかった場合や、ちゃんと拭かずに水滴を放置した場合です。水道や井戸の水の中にはカルシウム・鉄分などのミネラルやカルキ(水道)などが豊富に含まれているため、当然水滴の中も同様の状態です。やがて水滴は水分が蒸発してしまうため含有成分(カルシウムなど)のみが取り残されてしまいます。そしてこの取り残された成分(特にカルシウム・マグネシウム・カルキ)が白く残り、乾燥が進むにつれて石になっていき、かなり強固にこびり付いてしまうわけです。

雨水で発生しないのは、含有成分が違うため(雨は白く残るような成分を含みません)です。ちなみに洗車場によっては逆浸透膜の浄水機を通した水で洗わせているところも増えてきましたが、逆浸透膜を通した水はミネラルを含みませんから、仮に洗いっぱなしで干しておいてもどうにもなりません。逆浸透膜の浄水機は高価なのでさほど普及しているとは思いませんが、これを導入しているご家庭の方なら、洗車した時車がピカピカになって拭き取りも楽なことはご存知のことと思います。

この石化輪ジミは洗車の水滴を付けっぱなしにしておくとガラス面にも発生して取るのに苦労します。
つまりボディ・ガラスどちらにも付きますが、これは単なる厄介な付着物にすぎませんから、このワンランクもツーランクも上のもっとヒドイ陥没タイプのウォータースポット(原因が違うので拭き取りミスでは発生しません)とは区別しておぼえておいて下さい。

二次的弊害

これが出来たのを放置しておくと、そこは縁取りが有るために水滴がいつも同じ所に出来るクセがついてしまいます。つまり酸性雨をいつも同じ場所に留めておくことになりますから、やがて本物の修復不可能な陥没ウォータースポットへと発展し、被害は取り返しのつかないものになってしまう危険性を秘めているわけです。単なる付着物ですが、侮ってはダメです。

ならないようにするための対策

炎天下での洗車はなるべく避けることと、洗車をした時は、乾かない内によく拭いておく事が何よりの対策です。
車を2台並べて保管の方が、片方だけ洗った時に、もう1台の方に水がはねていたのをウッカリ気が付かずにいて、もう1台の方がなってしまう場合が結構多いのでその点もご注意下さい。

お金持ちの方で、自宅車庫の方は逆浸透膜の浄水機を入れて下さい。(定期的なフィルター交換が必要になりますが)
また洗車場ご利用の方もそういった浄水設備の整った洗車場(スポットフリー)をさがしてそこで洗車すれば安心です。

出来てしまった場合の対策

出来たての物はまだ完全に石化しておらず、単にカルシウムの乾いたものですから、もう1回洗いなおすか、水拭きかで比較的簡単に除去できます。

石になってしまったものは、超微粒子の研磨剤やクリーナーで軽くこすれば除去できますが、こういったものはある程度使いなれていないと、いざという時困ります。水垢落としを基本に付着物を落としてきれいに仕上げられる技術は最低限身に付けておきましょう。特に太陽ポリマー等を使用していない方にとっては必須の技術だと思います。

(太陽ポリマー等をコーティングしてあると、除去作業が被膜上の作業となるため塗装を減らしたり傷つける心配が無いので精神的に気軽な作業になります)

太陽ポリマーの場合(クリスタル5・GFストロンガー等他のGFシリーズも同じ)

太陽ポリマーは表面の特性がガラスや鏡に近いため、ガラスにも付着する石化輪ジミはくっ付いてしまいます。ただし酸性雨に対しては強いため、二次災害の陥没ウォータースポットへの進展は、(絶対とは言いませんが)ほとんど心配無用です。慌てず騒がずただ落とせばそれで元通りです。
普通に研磨剤入りのクリーナーで落としても良いし、もししばらく我慢できるならばその後何回か洗っているうちに少しずつすり減って消えていきます。←ただしその後洗うたびに新たな輪ジミを発生させていたんではいつまでたっても無くなりません(イタチゴッコ)。

※研磨剤を使用すると膜厚が少し減りますから、太陽ポリマーをもう1回薄めに塗って万全を期すことをお勧めします。

いずれにしても人災(犯人は自分)ですから、自分自身の努力(洗ったら乾かない内に拭く)でほぼ防止できます。要は付着させないようにすれば良いことです。

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